生理痛を改善する方法〜食事編〜エストロゲン対策

  • 2021.04.21
  • PMS
生理痛を改善する方法〜食事編〜エストロゲン対策

これまで生理前症候群のことについて情報を共有してきましたが、本日は生理痛について。

色々調べるとたくさんの異なる情報が出て来ます。これだけ情報が出てくると言うことは、それだけ改善の可能性があることだと思います。生理痛は体質で仕方がないことではなく、関わり方次第で改善される可能性が十分にあります。

人は一人として同じ人はおらず、十人十色なので、お肉を食べると体調が良い人もいますし、そうでない人もいます。
今回の情報も、こうしなければならないと言うものではなく、「こう言った情報もあるのか!」、「もしかしたらこれが自分の原因かもしれない!」と気づきのきっかけになると嬉しいです。

まずは、生理痛の発生するメカニズムを簡単に。

子宮の内側にある子宮内膜は、排卵と共に受精卵の着床に備えて徐々に厚くなりますが、妊娠が成立しないと不要になってはがれ落ち、血液と共に体外に排出されます。これが生理です。
生理痛は、経血を押し出すために子宮が収縮することで起こります。
子宮を収縮させる働きをしているのが、子宮内膜が産生する「プロスタグランジン」という物質です。

では根本的なところに戻ります。

子宮内膜を厚くするのは誰の仕事?

女性ホルモンの「エストロゲン」の作用によるもの。

エストロゲンレベルが高くなりすぎると、子宮内膜が厚くなる可能性があります。この厚くなった子宮内膜を押し出そうと、多くのプロスタグランジンが生成され、生理痛がひどくなる事があります。

このように生理痛の原因の一つにエストロゲンレベルが高い事が言われています。

では、エストロゲンレベルをあげないためにはどうしたら良いか?

食事に気をつける事が大切。

[エストロゲンを低下させる食品]
低脂肪、高繊維食はエストロゲンレベルを大幅に低下させる可能性があります。

ある研究で
西洋型食生活をしている女性が脂肪摂取量を半分に減らすと、エストロゲンレベルは約17%低くなりました。脂肪の量をさらに減らすと、エストロゲンレベルはさらに低下しました。ホルモンレベルが低いほど、子宮細胞への影響は少なくなります。
(脂質の種類も色々あり、オリーブオイルやアボカド、サーモンやイワシなどの魚、ナッツなどは炎症を押さえる作用があり、摂取することを推奨されている文献が多いです。ここで言う脂質の多くは(揚げ物、加工食品、ケーキ、ドーナッツ、ドレッシング。お肉もソーセージやハムなどの加工肉、余分の油の多いお肉など))

高繊維の野菜、豆、果物、全粒穀物は体がエストロゲンを排除するのを助けます。エストロゲンは通常、肝臓によって血流から引き出され、肝臓は胆管と呼ばれる小さな管を通って腸管に送ります。そこで、繊維はそれをスポンジのように吸収し、他の廃棄物と一緒に排泄します。食事中の繊維が多いほど、自然な「エストロゲン処理システム」がうまく機能します。

動物性食品や多くの加工食品には繊維が含まれていません。食事が主に、精製穀物、肉、または乳製品で構成されている場合、毎日の繊維の必要性が満たされない可能性があります。消化管の繊維に結合して排泄されるはずの余分なエストロゲンは、血液に再吸収されます。このホルモンの「リサイクル」は、血中のエストロゲンの量を増加させます。

動物性食品は繊維が不足しているだけでなく、月経痛の悪化の一因となる可能性があります。ある研究では、赤身の肉や加工肉の摂取量が多いと子宮内膜症につながる可能性があることが示されました。子宮内膜症は、子宮細胞が体内の他の臓器に広がる痛みを伴う状態です。赤身の肉を最も多く(1日2サービング以上)食べた女性は、子宮内膜症を発症するリスクを56%も増加させました。(赤みの肉でもグラスフェッドのお肉はオメガ3が豊富で炎症を抑えるとも言われています)さらに、乳製品は、乳牛が通常搾乳中に妊娠し、牛乳を介してエストロゲンを通過する可能性があるため、血液中を循環する余分なエストロゲンを摂取する可能性があります。

動物性食品、加工食品、添加油を避けることにより、エストロゲンの生成が減少します。また、非繊維食品を穀物、豆、野菜に置き換えることで、エストロゲンの除去が促進されます。

炎症を抑える食品も大切

[炎症と闘う食品]
当然、体内の炎症を軽減する食品を食べると、生理痛を和らげるのに役立ちます。これらの食品には、果物、野菜、全粒穀物、豆類、ナッツ、種子、また、良い脂質(オリーブオイルやアボカド、サーモンやイワシなどの魚、ナッツど)
逆に、砂糖や精製された炭水化物(白米、白いパン、白いパスタなど)は炎症を上げるので、避けた方が良い。

総合してどんなもの食べたらいい?避けたらいい?

[たくさん食べた方が良いもの]
全粒穀物:玄米、全粒パン、オートミールなど。
野菜:ブロッコリー、ほうれん草、にんじん、さつまいも、フダンソウ、芽キャベツなど
マメ科植物:豆、エンドウ豆、レンズ豆
果物:リンゴ、マンゴー、ベリー、オレンジなど
良い脂質:オリーブオイルやアボカド、サーモンやイワシなどの魚、ナッツなど

[避け他方が良いもの]
動物製品:肉、卵、乳製品
精製穀物:白パン、精製シリアル、ペストリーなど。
追加された植物油:サラダドレッシング、マーガリン、およびすべての調理油
脂肪の多い食品:ドーナツ、チーズ、フライドポテト、ポテトチップスなど

 

最初にも話しましたが、文献によって多くの異なる意見がありますので、自分に合うものを取り入れていただけると嬉しいです。
生理痛も改善の可能性があります。

 

参照資料
https://www.pcrm.org/good-nutrition/nutrition-information/using-foods-against-menstrual-pain

A Holistic Approach to Painful Menstrual Cycles

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