「腸のトラブルもお肌に影響を与える!」

「腸のトラブルもお肌に影響を与える!」

便秘が続いたり、悪い食生活が続くと肌荒れを起こす経験をされた方は多いかと思います。もちろん私も経験しています。
皆さん、もうご存知のように外側からのスキンケアだけではなく、内側からのケアも一緒にすることがとても大切です。

なぜ腸内環境が悪いと肌トラブルの原因になるのか?

腸内環境悪化→腸ぜん動運動低下→便秘→有害物質が多く産生され→腸で吸収され→血液に運ばれお肌に届く↓↓↓

肌のターオーバー乱れ、肌がくすんだり、乾燥したりといった肌荒れを引き起こしたり、ニキビなどの肌トラブルに直結しやすくなる。

腸内環境を決定づけているのが、腸内に存在する細菌です。
私たちの腸内には約500〜1,000種類、約100兆個もの細菌が存在していて、それらが肌の状態や体調に影響しています。

腸内細菌には善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類があります。

善玉菌…消化吸収を助け、腸の働きを整え、病気に対する抵抗力を高めるなど、有用な働きをする。
悪玉菌…有害物質をつくりだし、腸内の腐敗を進め、体に悪い影響を及ぼす菌として知られている。
日和見菌…健康な時は無害だが、悪玉菌か善玉菌のどちらか優勢なほうに加担して働く性質があります。

健康的な腸内は、多種多様な細菌が共存していながら、善玉菌が優勢な状態にあります。
善玉菌2:日和見菌7:悪玉菌1が理想的。

しかし、食生活の乱れなどが原因で悪玉菌のほうが優勢になってしまうと、腸内環境が悪化し、便を排出するための腸のぜん動運動も鈍くなり、便秘になりやすくなります。

便秘になると(腸内細菌のバランスが崩れると)腸内にアンモニア、フェノール、硫化水素などの腐敗物質(有害物質)が多く産生され、腸管内で吸収され血管を経由して、体全身をめぐることで、肌に到達し、肌のターンオーバーを乱し、肌がくすんだり、乾燥したりといった肌荒れを引き起こしたり、ニキビなどの肌トラブルに直結しやすくなります。

逆に腸内環境が整えば栄養がいきわたり肌のターンオーバーも整い内側から美しくなれます。美しく健康でいるためには腸内環境を整えることがとても大切。

では、腸内環境が悪化する原因は?

1、食事

肉類中心の食生活に変わると、脂質や動物性たんぱく質を好む悪玉菌が増え、健康な『腸内フローラ』を保ちにくくなります。

2、ストレス

腸には消化管の機能を調整する複雑な神経系があることが知られています。腸と神経は密接な関係にあるため、精神的なストレスによって腸内環境が乱れ、下痢や便秘といった症状を起こしやすくなるのです。
特に、慢性的な下痢や便秘のうち、過敏性腸症候群(IBS)はストレスが大きく関係しています。

3、不規則な生活

生活のリズムが崩れると自律神経の乱れにつながります。腸は昼間など交感神経が働いているときは活動はゆっくりになり、夜中、リラックスした時に副交感神経が活発化すると腸は収縮し、それによって蠕動運動が起こります。しかし自律神経のバランスが乱れていると、腸の拡張、収縮のバランスも乱れ、結果的に便秘になってしまうのです。

4、睡眠不足

体内にはサーカディアンリズムと呼ばれる24時間の内部時計があります。睡眠不足はサーカディアンリズムを乱す可能性があり、これは腸内細菌に有害な影響を与えるようです。眠っている間は、副交感神経が優勢(腸が蠕動運動しやすくなる)になるため、睡眠不足になると自律神経の乱れに直結し、腸の動きも乱れがちに。

5、アルコールの過剰摂取

アルコール過剰摂取は腸内細菌に有害な影響を及ぼします。ただし、赤ワインに含まれるポリフェノールは、適度に摂取すると腸内細菌を保護する効果がある場合があるそうです。

6、運動不足

定期的な運動は、ビフィズス菌やアッケルマンシアなどの有益な腸内細菌の増殖を促進します。これらの効果は、運動していないしていない人には見られないようです。

7、喫煙

喫煙は、体内のほぼすべての臓器に有害な影響を及ぼします。喫煙をやめると、腸内細菌叢の多様性が増し、腸の健康が改善されます。これは、わずか9週間で改善されることも報告されています。

8、抗生物質などの薬

抗生物質は、病原菌だけでなく、他の害のない菌まで排除することがあります。その結果、腸内の善玉菌が減って腸内環境が乱れることがあります。

腸内環境を整えるにはどうしたらいい?

1、「食事」

①善玉菌を含むもの(プロバイオティクス)×善玉菌のエサとなるもの(プレバイオティクス)を一緒に摂る。

・善玉菌を含むもの
発酵食品→納豆、ヨーグルト、キムチ、ザワークラウト、味噌、漬物など

・善玉菌のエサとなるもの
「食物繊維」と「オリゴ糖」で、腸内で菌数を増やす助けになります。
食物繊維には水に溶ける「水溶性」と水に溶けない「不溶性」があり、どちらも便秘改善など腸にうれしい効果が期待できます。
便をやわらかくしたい場合は「水溶性」、便の量を増やすことで腸を動かしたい場合は「不溶性」が効果的です。
善玉菌の増殖に特に効果的なのは、「水溶性」の食物繊維です。
<例> 水溶性食物繊維を多く含む食品
野菜類(ごぼう、にんじん、芽キャベツ、おくら、ブロッコリー、ほうれん草)
豆類(納豆)
いも類(さといも、こんにゃく)
海藻・きのこ類
果物

<例> オリゴ糖を多く含む食品
野菜類(玉ねぎ、ごぼう、ねぎ、にんにく、アスパラガス)
果物(バナナ)
豆類(大豆)

発酵食品のように善玉菌を増やす食べ物がある一方で、悪玉菌を増やす食べ物があります。
②悪玉菌の元となる食品の摂取を控える

* マーガリンやショートニングなどの「トランス脂肪酸」
* 動物性脂肪の持続的、多量摂取
*「カロリーゼロ」「糖質ゼロ」の飲み物や食べ物などに含まれる「人工甘味料」
* 保存料や着色料などの「食品添加物」
* パンやパスタなどの小麦由来食品に含まれる「グルテン」

いくらヨーグルトや納豆などの発酵食品を食べても上記の食品成分を多く摂ってしまうと腸内環境はなかなか改善されません。

2、「睡眠不足の解消」

眠っている間は、副交感神経が優勢になるため、睡眠不足になると自律神経の乱れに直結し、腸の動きも乱れがちに。
交感神経の影響が強くなると、寝つきが悪くなったり睡眠の質が低下するという悪循環に陥ってしまうことも。睡眠時間を長くとるだけでなく、就寝前からリラックスを意識しておいたり、お気に入りの寝具などで心地よく眠れる状態をつくっておくことも効果的です。

3、疲れ・ストレスの解消

自律神経を乱れさせる原因には、体と心の疲労も大きく関わっています。
スマートフォンの見過ぎによる眼精疲労、働きすぎ、ストレスなどによる精神的な疲労は不眠などにもつながり、自律神経に悪影響を及ぼします。ストレスを発散する方法を探したり、深呼吸をしたり。リラックスできる休息時間を意識的につくることが大切。

4、「規則正しい生活」

朝、できるだけ同じ時間に起き、自律神経を整えることで、腸を含め、全身の健康につながります。

腸内には「お肌の味方」が潜んでいます!

「ビフィズス菌、ポリアミン、短鎖脂肪酸」

ビフィズス菌

善玉菌の一つであるビフィズス菌はビタミンB群を作り出すことがわかっています。ビタミンB群は、エネルギーを作ったり、代謝、血液の生成などに関わっていて、肌にとっても大事な栄養素です。

ポリアミン

腸内細菌が作る物質で、アンチエイジングに効果があると注目されているのが、「ポリアミン」です。ポリアミンは細胞の分裂や成長、遺伝物質やタンパク質の合成、細胞が酵素を作るときにもかかわる物質で、食品からとることもできますが、ビフィズス菌などの善玉菌を摂取することで腸内細菌に作ってもらうこともできます。

ビフィズス菌が産出する「短鎖脂肪酸」

悪玉菌を抑えたり、抗炎症作用を発揮したり、腸壁のエネルギー源となって腸を元気にしてくれたり、やせ体質に導いてくれるなど大事な役割を果す。
この「短鎖脂肪酸」は肌においても腸のバリア機能を高めて有害物質を吸収させにくくし、肌に届く有害物質の量を抑えて肌状態を改善してくれる優れモノなんだとか!

腸内環境を改善するためには、最低でも半年から1年間かかるようなので、長期的に続けられるよう、日々の生活習慣を改善していくことが大切になります!

 

 

参照資料:
https://www.meiji.co.jp/karadakaizen/know/entry015.html
https://www.nisshin-pharma.com/column/cat01/031/
https://www.healthline.com/nutrition/8-things-that-harm-gut-bacteria#TOC_TITLE_HDR_7

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